2025.10.23
『エアコンの室外機』をトラブルから守るアイディアをご紹介(vol.58)
月間クリーニングマガジンコラム
今月号のハウスクリーニングマガジンでは、猛暑の夏に故障が相次ぐ『エアコンの室外機』をトラブルから守るアイディアをご紹介します。
エアコンの製造メーカーさえも想定していないような毎年の猛暑に、室外機の多くがいつ故障してもおかしくないような状態にあります。
とくに直射日光は室外機の大敵。『日陰に避難させる』という今回ご紹介の簡単な工夫で真夏のトラブルをさけることができるはずです。

猛暑に備えて室外機を日陰に
想定以上の暑さで悲鳴を上げているエアコンの室外機
毎年繰り返される猛暑の夏に人の身体も悲鳴を上げていますが、実はエアコンの室外機も想定上の暑さにより『いつもより設定温度を下げないと冷えない』や『突然動かなくなる』などのトラブルが相次いでいます。
連日40℃を超える真夏の炎天下、突然エアコンが動かなくなると命の危険にさえさらされてしまう近年の夏、エアコンのトラブルだけは絶対に避けたいところです。ところが、室内のエアコン本体のお手入れは熱心にやっていても、屋外に設置されている室外機にまで気が回るかといえば、決してそうではないのが実情ではないでしょうか。そして、その室外機が今にも故障してしまいそうなほど傷んでいたとしても気づかないまま使い続けていることも少なくないのです。
とくに室外機の様々なトラブルを誘発するのが室外機を高温にしてしまう『直射日光』。高温になった室外機は想定上の電気を消費し室外機自体の寿命もどんどん削っていきます。室外機を日陰に避難させる。たったこれだけで命にも関わる真夏のエアコントラブルを回避することができるのです。
一石三鳥のエアコン室外機・日陰避難大作戦!

エアコンの室外機を日陰に避難させると、ただそれだけで大きなメリットを得られます。それが消費電力の省エネ化。つまり電気代が安くなるということです。室外機を日陰に避難させることで、熱を放出するという室外機の仕事を減らすことができ、少ない電力で冷たい空気を室内に届けることができるようになるためです。しかし、直射日光が室外機に当たり室外機自体が高温になると、この熱交換の作業が上手くいかなくなり、さらに電気を使って本体を冷やして・・・という悪循環が始まるのです。そして40℃前後の気温になると、メーカーが想定している上限温度に限りなく近づき、無駄な電気を消費するだけではなく、室外機に想定以上の負荷がかかり故障しやすくなってしまうという訳です。
夏の室外機は涼しければ涼しいほど都合がよく、日陰に避難させてあげるだけで寿命を大幅に伸ばし消費電力も少なくすることができます。だからこそ真夏を控えた今、室外機の設置場所を確認し、直射日光が当たっているようならば『日陰』に避難させることがとても大切なのです。
ところが、すでに設置されている室外機を動かすのはとても大変です。無理に動かそうとすると(故障しますので絶対にやらないでください)室内のエアコンにつながっているパイプやホースに無理な力が加わり故障の原因となります。その為、室外機を日陰に動かすのではなく、室外機の周りに日陰をつくる必要があります。
オーニングや専用カバーを上手に使って
室外機を日陰に避難させる
まず一番簡単な日陰のつくり方として『オーニング』があげられます。室外機を日光から覆い隠すようにオーニングを設置することで、本体が高温になるのを防ぎ、雨や汚れからも守ることができます。コストもかからずもっとも簡単に室外機を日陰に避難させることができるはずです。
ところがお隣さんとの境界やベランダの位置などでオーニングを設置できない場合も少なくありません。そんな時は室外機専用の『簡易ヒサシ』や『すだれ』、または専用の『室外機カバー』を設置する方法がおすすめです。ただし注意しなければならないのは、日陰をつくるからと言って室外機から放出される熱風を貯めこんでしまうような密封されたもの(または風の抜けが悪いもの)ではかえって熱交換が妨げられるのでNG。室外機とカバーの間に適度な空間があり、排気された熱風がスムーズに抜けていくルーバー構造のようなカバーであれば、日陰効果を期待できます。また、金属製の室外機専用カバーには、室外機の上の空間を『物置』として活用できるようなアイディア商品もありますので、選択次第では、室外機も快調になり、電気代も安くなり、お庭の収納スペースも拡大できる、という一石三鳥のお得も期待できます。
炎天下の中、室内を涼しく保つために暑さに耐えながら一人働く室外機。ぜひ今年は日陰に避難させてあげてくださいね。




